スーツ姿で空を舞う! 早稲田大OB「チアリーマンズ」 5月に英・人気オーディション番組の準決勝へ【前編】

2025/04/16

■話題・トレンド

スーツ姿でチアリーディングするサラリーマン「Cheer Re-Man’s(チアリーマンズ)」は、全員が早稲田大学を卒業した社会人です。早稲田大学で人気の男子チアリーディングチーム「SHOCKERS(ショッカーズ)」のOBたちが集まり、土日に練習を重ねて、海外のオーディション番組への出場に挑戦しています。サラリーマンとパフォーマーの二足のわらじで活動を続けるメンバーに、チアの活動や魅力について聞きました。(スペイン・マヨール広場での路上パフォーマンス、写真=Cheer Re-Man’s提供)

「誰もが何者にでもなれる」

2023年6月に結成された「Cheer Re-Man’s」は、平日は社会人として会社で働き、土日に集まって練習やミーティング、イベント出演などを行っています。24年6月、スペインの公開オーディション番組「Got Talent España(ゴット・タレント・エスパーニャ)」に出場。25年1月には、世界的に有名なイギリスの「Britain’s Got Talent(ブリテンズ・ゴット・タレント)」にも出場し、25年5月にイギリスで行われる準決勝への出場を決めました。

「Cheer Re-Man’s」は、早稲田大学の男子チアリーディングチーム「SHOCKERS」のOBである望月叡さん、赤井勇介さん、神原憧さんの3人が中心となって、23年6月に結成しました。現在、22~34歳までの38人で活動しています。

チームのコンセプトは、「誰もが何者にでもなれることを証明する」。これは、望月さん自身がそれを証明したくて、チームを立ち上げたことと関係しています。

「Got Talent España」出演後の望月叡さん(左)、赤井勇介さん(中央)、神原憧さん(右) (写真=Cheer Re-Man’s提供)

「大学3年間、SHOCKERSのメンバーとしてチアリーディングを一生懸命やってきましたが、就職した後はひたすら仕事。もちろん仕事はやりがいがありますが、一度きりの人生がこれだけでいいのかと思ってしまったのです。それで大学時代、ステージに立って自分たちの思いを伝えたり、見ている人たちに楽しんでもらったりしてきた活動を、もう一度やりたいと思いました。大学時代の自分たちの動画を見て、『この時の自分はすごかった』と過去にすがるのはダサいし、今を生きていたい、未来に向かって自分のやりたいことをしようと思いました」

望月さんは、社会人になってからも1年に1度はOB有志で練習し、OBが集まる大会に出場してきました。23年の大会で優勝することができた時、望月さんは、「この仲間たちでもっと先を目指したい」と強く思いました。「一緒に夢を追いかけませんか?」というプレゼン動画を作ってみんなに呼びかけ、同年、「Cheer Re-Man’s」を結成しました。

「Cheer Re-Man’s」の練習の様子(写真=今村拓馬)

目標は公開オーディション番組出場

男子チアリーディングは、その名の通り、男性のみで構成されています。チア発祥の地であるアメリカでもあまりメジャーな存在ではなく、日本独自に発展していきました。とはいえ、日本でも男子チアのチームは、そう多くはありません。望月さんと、キャプテンの山岡大志さんは、男子チアの魅力をこう語ります。

女子チアは、しなやかできれいなパフォーマンスを得意としていますが、男子チアは筋肉を生かした迫力のある、ダイナミックなパフォーマンスが特徴です。男子チアもスポーツチームなどを応援することもありますが、自分たちが主役になって、観客を元気づけるパフォーマンスをして、自分たちのメッセージを伝えることができるところも男子チアの魅力だと考えています」(望月さん)

「Cheer Re-Man’s」を立ち上げた中心メンバーの望月叡さん(写真=今村拓馬)

男子チアは、自分たちを見てほしいという目立ちたがり屋の集まりです(笑)。見る人を楽しませる要素が強いですね。ピョーンと跳んで、バーンと足を開いて、というように盛り上がるところが誰にでもわかりやすいし、楽しんでもらえます。演じる方も、見る方も、両方が盛り上がれるエンターテインメントだと思います」(山岡さん)

「Cheer Re-Man’s」のキャプテン、山岡大志さん(写真=今村拓馬)

チームのコンセプトに、「誰もが何者にでもなれることを証明する」を掲げている以上は、まずは自分たちがそのことを証明しなくてはなりません。そのためには、社会人として仕事はきっちりとこなし、仕事以外の時間は練習などに費やしてチーム全体のスキル向上を図る必要があります。メンバー募集の時にも、「本気で夢を追いかける覚悟が持てる人だけ来てほしい」と呼びかけました。

「Cheer Re-Man’s」の練習の様子(写真=今村拓馬)

名実ともに日本一のパフォーマンスチームになるために、中長期的な目標として掲げたのが、海外の公開オーディション番組「Got Talent」への出場です

「活動を始めた頃は会社には言いませんでした。休日の趣味の範囲内でしたし、会社には迷惑をかけられませんから。でも、SNSで話題になり、テレビに取り上げられるうちに、会社でも『見たよ』と声をかけてもらえて、温かく見守ってもらえるようになりました。大学時代は、企業などから声がかかったらイベントに出るという受け身なところがありましたが、今は社会人としての経験や知見を生かして、『Cheer Re-Man’s』として出たいイベントや企画があれば、自ら企画書を作って売り込んでいます」(望月さん)

「周りから『平日は仕事、土日は練習で大変だね』と言われることが多いですが、大変とは思っていなくて、本当に楽しいです。仲の良い友達と集まってやりたいことをできているので、生活を縛られているという感覚はなく、毎日が充実しています」(山岡さん)

「Cheer Re-Man’s」の練習の様子(写真=今村拓馬)

スーツ姿でパフォーマンスする意味

パフォーマンスをスーツ姿でするのは、社会人のチームだからということもありますが、次のような思いも込めています。

「サラリーマンといえばスーツというのもありますが、サラリーマン=社会の歯車というイメージもありますよね。大学生で会社員になりたいと思う人は6%しかいないという調査結果を見たことがあります。これは社会の歯車になりたくないという気持ちがあるのだと思いますが、歯車という固定観念を持っているのはもったいないです。僕たちは歯車じゃないから、好きなことをやりたいと思ったらできるということを伝えたくて、サラリーマンの象徴であるスーツ姿でパフォーマンスをしているんです」(望月さん)

「Cheer Re-Man’s」の活動はSNSなどを通して少しずつ知名度が高まり、海外の「Got Talent España」や「Britain’s Got Talent」への出場も果たしました。仕事との兼ね合いは、どうやり繰りしているのでしょうか。

「僕たちはみんな会社員なので、有休を使って現地に行ってきました。『Britain’s Got Talent』の時は、1月の3連休を活用しました。木曜日の夜、仕事が終わった後に深夜の便で出発し、日曜日の本番に出場して、月曜夜の便で帰国しました。なので、金曜と火曜の2日だけ有休を取って行くことができました。日程によっては仕事の都合でどうしても休めないメンバーが出てくるので、その都度、フォーメーションの組み替えなどを行っています」(望月さん)

「Britain’s Got Talent」出演後、会場で記念撮影(写真=Cheer Re-Man’s提供)

現在は、5月の「Britain’s Got Talent」準決勝という大舞台に向けて、チーム一丸となってパフォーマンスの精度を高めています。大学時代にはできなかった大技に成功するなど、チアリーディング技術の向上も実感しています。

『Britain’s Got Talent』への出場は大きな目標の一つだったので、夢がかなったと言えます。準決勝でもいい結果を出して、これからもすごいパフォーマンスを見せ続けたいですし、いずれは夢を追いかけている人が活躍できる場所を自分たちで作りたいです。仕事ができて、私生活も充実していて、パフォーマンスでは成長をあきらめない。この三拍子がそろってこそかっこいいし、仕事も、好きなことも両取りできます。そういうこともパフォーマンスを通じて伝えていけたらと思っています」(望月さん)

パフォーマンスはメンバー全員でチェック(写真=今村拓馬)

Cheer Re-Man’s
YouTube  Cheer Re Mans Full Performance | Britain’s Got Talent 2025 Auditions Week 2

Instagram instagram.com/cheer_re_mans

>>「迷ったら選択肢の多い場所へ」 早稲田大で出合った男子チア、大人になっても働きながら夢を追う【後編】

 >>【連載】話題・トレンド

(文=𠮷川明子、撮影場所=成蹊大学)

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【写真】スーツ姿で空を舞う! 早稲田大OB「チアリーマンズ」 5月に英・人気オーディション番組の準決勝へ【前編】ot Talent」の準決勝へ出場【前編】

「Got Talent España」出演後の望月叡さん(左)、赤井勇介さん(中央)、神原憧さん(右) (写真=Cheer Re-Man’s提供)
「Got Talent España」出演後の望月叡さん(左)、赤井勇介さん(中央)、神原憧さん(右) (写真=Cheer Re-Man’s提供)

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